Canon EOS-1D X Mark II

キヤノンからEOS-1D X Mark IIが発表されました.一眼レフカメラで連写速度が秒14コマ(ライブビューなら秒16コマ)というのは,確かに立派かもしれません.また,動画の4K/60fpsやFHD/120fpsも,きっと楽しいのかもしれません.しかし,フルサイズなのに画素数がたった20MPというのがどうしてもひっかかります.正直なところ、個人的にはちょっと残念でした.

私がこだわっているのは,画素数というより画素サイズ(ここでは画素ピッチと同じ意味で,正確には”画素サイズ”≦”画素ピッチ”)です.野鳥を撮る人なら誰でも気にするディテールの写りには,画素サイズが大きく影響しているからです.言うまでもなく,デジタルカメラでは1ピクセルより細い線は写せませんから,描写したい一番細い線を1ピクセル以上の太さで撮らなければなりません.もし,レンズ焦点距離や撮影距離を自由に調整出来るのなら,画素サイズに見合った撮影をすればいいだけの話です.しかし,現実の飛翔撮影ではいずれも不自由極まりないので,使用可能なレンズ(自由に制御出来るという意味で個人差が大きい)や撮影可能な距離(環境・被写体・撮影技術による)と画素サイズのバランスが重要になります.もちろん,画素サイズが小さ過ぎると高感度ノイズで不利ですから,画素サイズは大き過ぎても小さ過ぎても使い難いです.

ちなみに,今使っている1D Mark IVの場合,センサーサイズが27.9×18.6mmで,記録画素数は4896×3264ですから,画素サイズは27.9/4896=約0.00570mm=約5.70μmです.一方,1D X Mark IIでは,センサーサイズが35.9×23.9mm,記録画素数が5472×3648ですから,画素サイズは35.9/5472=約6.56μmです.従って,1D X Mark IIの方が1D Mark IVより1.15倍(≒6.56/5.70)だけ画素サイズが大きく,ディテールを同程度に写すためには,撮像面上で被写体を1.15倍大きく撮る必要があります.同じレンズを使うのなら,1/1.15=約87%の距離で撮らなければなりません.この数字を見ても大した違いではないと感じる人が多いかもしれませんが,近距離での飛翔撮影では非常に厳しい数字なのです.しかし,センサーサイズの比は35.9/27.9=約1.29倍(27.9/35.9=約78%)ですから,同じレンズで構図を揃えて撮ることに比べればディテールを揃えて撮る方が多少楽であると言えないこともないのかもしれません.

個人的には,野鳥の飛翔撮影用として扱い易い画素サイズは5.5μm前後だと思っていて,許容出来るのは5〜6μmです.これまでに登場した画素サイズ5μm以下の機種を見ると感度を上げ難い印象がありますし,また,5μm以上あれば,仮にF11近くまで絞っても回折ボケの影響もあまり気にならないでしょう.フルサイズ機なら画素数は24〜34.6MPが希望するところです.これで連写が秒10コマ以上あれば飛翔撮影用に十分かなと考えています.なお,APS-C機(換算1.6x)で画素サイズ5μmとは,画素数13.5MPの低画素機のことですから,今後登場することは期待出来ません.また,APS-H機(換算1.3x)も今後登場することはないかもしれませんが,これで画素サイズ5μmだと画素数は大体20MPになり,野鳥写真家向けとして売れ筋スペックに見えますね.

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