手持ち撮影用フォローフォーカス (3):実践編 (写真)

ニコンのサンヨンPF+V1にリング型フォローフォーカスをつけての飛翔写真撮影です.リング型フォローフォーカスは,製作編の追記に書いたように,フードにフォーカスリングを取り付けるタイプで,歯数比は3か4にしています.つまり,フォーカスリングの回転角を3〜4倍に拡大してMF操作性を改善しています.当初,歯数比3で使っていましたが,回転角不足を感じて歯数比4にしました.

画像紹介に入る前に,まず,V1について少し説明しておきます.このカメラは2012年2月に購入後,4月にイワツバメを撮って飛翔撮影には不向きと判断したものです.その後はもっぱら物撮り専用で使っていたので,連写をするのも3年半振りでした.今回,ニコンの純正レンズなら簡単な飛翔撮影ぐらいAFでも撮れるかなぁと淡い期待を抱いて撮影に臨みましたが,残念ながら期待は大ハズレでした.空抜けのトビの旋回飛行でさえAF(AF-C,AF-Sともに)が抜けまくりでした.MFで大体ピントを合わせておいてもシャッターボタン半押しした瞬間に前後に大きくサーチ駆動開始し,EVF上では大ボケ過ぎて形も全く無くなりますから,ファインダーのみで追いかけること自体不可能なのです.AFで飛翔撮影するには両眼視が必須という印象でした.しかし,こんなAF性能につきあう気はさらさらありませんから,MF専用で使わざるを得ませんね.そのMFについても,V1はちょっと難しいのです.久し振りに使って改めてその難しさを認識しましたが,EVFが低解像(SVGA, 800×600)過ぎるのが大きな理由で,小さく撮ってピント精度を出すのが大変なのです.ちなみに,普段動画撮影に使っているEVF(ヘッドマウントディスプレイST1080を改造)はフルHDですからピントの見やすさでは雲泥の差があります.次に,カメラの仕様制限で露出設定が使いやすい連写は秒5コマで,しかも,連写中はタイムラグ付きのストップモーションですから,連写中のピント確認や構図の維持にも苦労させられます.構図の維持については両眼視でなんとかなりますが,秒5コマのストップモーションはやはり厳しいですね.仕様制限はファームウェアで解決出来るはずのものですが,メーカーはこのカメラを既に切り捨てた模様です.

では作例で,最初は歯数比3で撮ったカワラヒワです.撮影時暗かったのでISO400にしていますが,ノイズがちょっと厳しいです.

カワラヒワ; V1, AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR; MF, ME: 1/1600s, f/4.0, ISO400; トリミング(3872x2592→1941x1294)
2枚目以降は歯数比4です.天気もまずまずでISO200が使えましたが,近所の都市河川ですから背景がちょっと難しいです.まず,オナガガモの離水直後.

オナガガモ; V1, AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR; MF, ME: 1/1600s, f/4.0, ISO200; ノートリ
続いて,ヒドリガモの離水後.あわよくば2羽にピントが合うかなと思いましたが,1羽だけでした.

ヒドリガモ; V1, AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR; MF, ME: 1/1600s, f/4.0, ISO200; ノートリ
真横からの飛翔シーンも.

ヒドリガモ; V1, AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR; MF, ME: 1/1600s, f/4.0, ISO200; ノートリ
次はマガモです.ピントが結構手前寄りですが,こういう微妙な位置はV1のEVFだと全く分かりません.

マガモ; V1, AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR; MF, ME: 1/1600s, f/4.0, ISO200; ノートリ
ユリカモメも居ました.白い鳥の質感は難しいですね.

ユリカモメ; V1, AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR; MF, ME: 1/2500s, f/4.0, ISO200; トリミング(3872x2592→3129x2086)
最後はイソシギです.不意に目の前を通過したので慌てて撮りましたが,ピントがどうにか間に合いました

イソシギ; V1, AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR; MF, ME: 1/1600s, f/4.0, ISO200; トリミング(3872x2592→2127x1418)

サンヨンPFのフォーカスリングは,おそらく至近距離でマクロ的に撮る時以外はAF前提のような仕様ですから,そのままニコワンでMF飛翔撮影するのはかなり難しいと思います.しかし,リング型フォローフォーカスで回転角を拡大してやれば,それなりに使えるレンズになります.また,回折レンズということで癖が強いのかと心配していましたが,全くの杞憂でした.初代ヨンヨンDOより遥かに癖がないレンズですから,かなり便利に使えると思います.

追記(2016/01/06):画像2点の追加です.200-500mmF5.6+FS700のテストのつもりでしたが,EVF用バッテリの充電を忘れてしまい,サンヨンPF+V1でまた写真を撮りました.今回は久し振りに高速連写(エレクトロニックHi)を使ってみました.適当な背景でシャッターボタン半押ししてAEロック+AFロックしたまま待機してMF撮影するという面倒くさいことをやっています.レリーズタイムラグが長く,シャッター全押し後に体感で0.5秒ぐらい待たされるのをすっかり忘れていました.これもV1の仕様制限のひとつなのでしょうね.鳥の動きを見越して連写開始する必要があります.

画像1枚目はまたカワラヒワで,秒60コマ連写の1枚です.今回は青空バックで撮れました.カメラ設定はP固定の露出補正なしですが,シャッタースピードは1/2000s,絞りはF5.6に固定されています.感度はオートでISO360でしたが,明るいと結構綺麗ですね.電子シャッターの動体歪みが左の翼に出ているかもしれません.

カワラヒワ; V1, AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR; MF, AE: 1/2000s, f/5.6, ISO360; トリミング(3872x2592→2127x1418)
画像2枚目はジョウビタキの飛び移りをGIFアニメにしてみました.こちらは秒30コマで撮っています.曇ると感度がすぐ上がってしまい,ISO1000でした.手持ちでカメラを左右に振ってしまったので,枝に動体歪みが出ていますね.右端の枝の上端で画像の位置を合わせていますが,枝が伸び縮みしているようです.動体歪みが出やすい撮影では,原則的にカメラは振ったらダメですね.

カワラヒワ; V1, AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR; MF, AE: 1/2000s, f/5.6, ISO1000; トリミング(3872x2592→1941x1294)

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